
損切りしたあと、ついチャートを見直して、「このまま終われない」「せめて今日くらいはプラマイゼロに戻したい」──そんな気持ちになったことはないでしょうか。
この状態を、この記事では「取り返しモード」と呼びます。
冷静さよりも、「さっきの損失」のことばかりが頭を支配しているモードです。
取り返しモードに入ると、
- ロットをいつもより大きくしてしまう
- 普段なら触らない時間帯・通貨ペアに手を出す
- 「あと1回だけ」と言いながら連続エントリーを繰り返す
…といった行動が一気に増え、ドカン負け・口座崩壊の入口になります。
この記事は、そんな「取り返しモード」に入ってしまったときに、どうやって自分を緊急停止させるかをまとめたマニュアルです。
テーマはシンプルで、
「勝ち方」より先に「止まり方」を決めておく。
という発想です。
取り返しモードは誰にでも起こる “人間として普通の反応”なので、「ならば前もって停止手順を決めておこう」という考え方でいきます。
- そもそも「取り返しモード」とはどんな状態か
- なぜ取り返しモードはほぼ負け確定パターンなのか
- 今日から使える「緊急停止5ステップ」とチェックリスト
- ドカン負けを防ぐための「事前準備」のやり方
できるだけ専門用語をかみ砕きつつ、兼業トレーダーでもすぐ実践できるレベル感で書いていきます。
※この記事は、「すでに基本的なチャートの見方やエントリールールは持っている」社会人トレーダー向けの内容です。
これからFXを始める方は、「将来自分がハマりやすい罠」として読んでもらえたらうれしいです。
取り返しモードを減らすには「ミスしにくい環境づくり」も大事です
取り返しモードに入っているときは、
冷静さが落ちているぶん「操作ミス」「ロットミス」が増えます。
そんなとき、チャート画面や注文ボタンがごちゃごちゃしている口座だと、
- つもりと違うロットで注文してしまう
- 成行と指値を間違えて余計なポジションを持ってしまう
…といった、本来いらない負けまで増やしてしまうリスクが高くなります。
その意味で、僕は今DMM FXをメイン口座のひとつとして使っています。
特に、仕事しながらトレードしている兼業トレーダーと相性が良いと感じているポイントは、次のようなところです。
- 画面がシンプルで、どこを見ればいいか迷いにくい
→ 疲れている日でも、チャートとポジション状況がひと目で分かる。 - スプレッドが比較的タイトで、コツコツ型トレードと相性が良い
→ 同じ勝率でも、取引コストの差だけで月の成績が変わるのがFXです。 - スマホアプリが使いやすく、「今日は見るだけ」の日も作りやすい
→ 「エントリーせずに相場観だけ確認する」という日を用意しやすく、
ムリな取り返しトレードを避ける環境づくりに役立ちます。
どの口座を選ぶかは、もちろんあなた自身の判断ですが、
📝「取り返しモードでロットミスをしたくない」
💬「シンプルな画面で、冷静に判断したい」
という人にとって、DMM FXは有力な選択肢のひとつになると思います。
以下のバナーから、
・口座の詳細
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などを確認できるので、気になる方は一度チェックしてみてください。
「取り返しモード」とは何か?

まず前提として、この本文でいう「取り返しモード」を定義しておきます。
ここで指しているのは、次のような状態です。
- 損切り or 連敗のあとに、「このままでは終われない」と強く感じている
- 「さっきのマイナス金額」が頭から離れず、チャートではなく残高ばかり見ている
- いつもと違うロットサイズ・時間帯・通貨に手を出し始めている
- 「あと1回だけ」「このポジションだけは取り返したい」と自分に言い訳している
このとき、頭の中の関心は「良いトレードができるか」ではなく、「今日のマイナスが消えるかどうか」に寄っています。
つまり、相場ではなく、残高に振り回されている状態です。
このモードに入ると、普段は守れているはずのルールも、簡単に飛びます。
だからこそ、「入ってから考える」のではなく、あらかじめ停止手順を決めておく必要があるわけです。
なぜ「取り返しモード」はほぼ負けパターンなのか

FXはよく、「勝ち負けを当てるゲーム」ではなく「期待値で勝負するゲーム」と言われます。
期待値をシンプルに書くと、次のようになります。
期待値 = 勝率 × 平均利益 − 負ける確率 × 平均損失
たとえば、10回トレードしたときに、
- 勝ち:4回、1回あたり +10,000円
- 負け:6回、1回あたり -3,000円
だとすると、
4回 × +10,000円 = +40,000円
6回 × -3,000円 = -18,000円
トータルは+22,000円です。
10回のうち6回負けていても、期待値さえプラスなら全体では勝てます。
ところが、「取り返しモード」に入るとどうなるか。
- 損切り幅だけ広げる(平均損失が大きくなる)
- ロットだけ上げる(1回の負けのダメージが跳ね上がる)
- 検証していないパターンでエントリーする(勝率が落ちる)
つまり、期待値の3つの要素をすべて悪化させる行動を、自分から取りにいってしまっているのです。
取り返しモード=期待値マイナスのトレードを連打するスイッチ
だからこそ、「取り返しモードに入らない工夫」と同じくらい、「入ってしまったときに止まる仕組み」が重要になります。
緊急停止マニュアル:取り返しモードから抜ける5ステップ

ここからは、実際に「やらかしそうなとき」に使える緊急停止の手順を、ステップ形式でまとめます。
- 物理的にチャートから離れる
- 今日の損失額を数字で確認する
- 「今日の損失上限」と比較する
- 感情を一行で書き出す
- チェックリストで「続行 or 終了」を決める
STEP1:物理的にチャートから離れる
まず最初にやることは、「いったんポジションを全部閉じて、チャートから離れる」ことです。
- PCなら、画面を閉じる or スリープにする
- スマホなら、アプリを一度完全に終了する
- タイマーで3〜5分だけ席を外す(トイレ・水を飲みに行くなど)
ポイントは、「止まるべきかどうか」を考える前に、いったん脳をチャートから切り離すことです。
STEP2:今日の損失額を数字で確認する
落ち着いたら、証拠金や損益の画面を開き、「今日1日でいくら負けているのか」を確認します。
ここで見るのは、含み損ではなく「確定損益」です。
- 例:今日の確定損益が -7,200円
- 例:今月のトータルはまだ +15,000円
取り返しモードのときは、「-7,200円をどうにか0に戻すか」ばかり考えがちですが、
一度、数字をフラットに眺め直すことが大切です。
STEP3:「今日の損失上限」と比較する
事前に、「1日に許容できる最大損失額」を決めておきます。たとえば、
- 口座残高 300,000円なら、1日 -3,000円(1%)まで
- もしくは「1日で3連敗したら終了」などの回数ベース
そして、STEP2で確認した数字と、決めておいた上限を比較します。
・今日の損失:-7,200円
・自分ルールの上限:-3,000円
この時点で、すでに「ルール違反のゾーン」に入っていることが視覚的に分かります。
この比較をしないまま、感情だけでロットを上げるのが、取り返しモードが危険な理由です。
STEP4:感情を一行で書き出す
ノートやスマホのメモアプリに、今感じていることを一行だけ書きます。
- 「さっきの-5,000円が悔しすぎる」
- 「今日はせめてプラスで終わりたい」
- 「ロットを上げれば取り返せる気がしている」
書き出す理由は、「感情を自覚することで、感情と自分を少し分けるため」です。
この一手間だけで、その感情に100%飲み込まれるリスクが下がります。
STEP5:チェックリストで「続行 or 終了」を決める
最後に、あらかじめ用意しておいた「緊急停止チェックリスト」を見ながら、
今日のトレードを続けるか・終わらせるかを決めます。
チェックリストの具体例は次のセクションで紹介します。
緊急停止チェックリストの具体例
ここでは、「1つでも当てはまったら、今日は終了」くらいの厳しめ設定のチェック項目を挙げます。
ご自身のスタイルに合わせて、少しずつカスタマイズして使ってください。
- 今日の確定損失が、口座残高の1%を超えている
- ロットを「いつもの基準」より上げたい衝動がある
- 「このままでは終われない」という言葉が頭に浮かんでいる
- 普段はトレードしない時間帯・通貨ペアに手を出そうとしている
- 「チャート」ではなく、「今日の損益の数字」ばかり見ている
- 眠気・疲れ・イライラなど、体調が明らかに落ちている
このうち1つでも「はい」と感じたら、その日は終了。
これを「機械的なルール」として、自分の中で位置づけておきます。
ポイントは、「今日はもうやめたほうがいいかな…」と迷っている時点で、ほぼやめたほうがいいということです。
迷うということは、すでにメンタルが揺れているサインだからです。
ドカン負けになりやすいパターンと「止めどき」の具体例
取り返しモードが発動しやすい、ありがちな流れを数字付きで見てみます。
例として、口座残高 300,000円、
1回あたりの想定リスク 3,000円(1%)というイメージです。
- 午前中:+12,000円まで順調に増える
→ 「今日は調子いいな」と感じている。 - 午後:-4,000円の損切りを2回連続で出す
→ +12,000円 → +4,000円 に減り、「8,000円も減らした」と感じてイラっとする。 - 「せめて+10,000円までは戻したい」と思い、ロットを1.5倍に上げる
→ 普段は 0.3ロットのところを、0.5ロットでエントリー。 - 逆行して -10,000円の損切り
→ 口座残高は、朝から見ると +12,000円 → -6,000円 まで転落。 - ここで「取り返しモード」がMAXに
→ 「今日は絶対にマイナスで終われない」と思い、根拠の薄いポイントで再エントリー。 - 結果:-30,000円のドカン負けで終了
→ 本来なら「-3,000円で終了」にできたはずが、10倍の損失になってしまう。
この流れの中で、「緊急停止」をかけるべきポイントは何度もありました。
- パターンA:連続で2回負けた時点で終了する
- パターンB:ロットを上げたい衝動が出た瞬間にノートを開く
- パターンC:口座残高の1%(3,000円)を超えたら、その日は強制終了
どのタイミングでもいいので、「ここで強制終了すればドカン負けにはならない」というラインを事前に決めておくことが重要です。
取り返しモードに入らないための「事前準備」
緊急停止マニュアルとセットで用意しておきたいのが、「事前の仕組みづくり」です。
- 1日あたりの損失上限(% or 金額)を決める
- 1回あたりのリスク許容額(口座残高の0.5〜1%など)を決める
- トレードする時間帯・通貨ペアをあらかじめ絞る
- 「取り返したくなったときに読む一文」を自分に宛てて書いておく
たとえば、ノートの1ページ目にこんな文を書いておきます。
「取り返しモードでロットを上げても、長期的には必ずマイナスになる。
今日は負けてもいいから、ルール通りの負けだけにする。」
この一文を、「取り返したくなった瞬間に読み返す」だけでも、ブレーキのかかり方が変わります。
まとめ:「勝ち方」よりも「止まり方」を先に決める
ここまで、「取り返しモード」に入ったときの緊急停止マニュアルとして、
- 取り返しモードとは何か
- なぜ期待値を壊す危険な状態なのか
- 今すぐ使える5つの停止ステップ
- チェックリストと事前準備の具体例
をお伝えしてきました。
もう一度、この記事の核になるメッセージをまとめると、こうなります。
- 取り返しモードは「弱い人」だから入るのではなく、誰にでも起こる脳の反応
- ロット上げ・損切り幅の拡大・検証していない手法は、すべて期待値を下げる
- だからこそ、「止まり方」を先に決めておくことが、ドカン負けを防ぐ一番の保険になる
今日からできるミニワーク3つ

最後に、この記事を「読んで終わり」にしないためのミニワークを3つだけ置いておきます。
- 「今日の損失上限」を紙に書く
→ 口座残高に対して、1日何%までなら許容するかを数字で決めてみる。 - 「取り返しモード」のサインを3つ書き出す
→ あなたがやりがちな行動(ロット上げ・連打エントリーなど)を具体的に言語化する。 - 「止まり方の一文」を自分に宛てて書く
→ 例:「取り返しトレードをやめられた日は、それだけで勝ち。」など。
どれも小さな一歩ですが、
こうした「止まり方の習慣」を積み重ねていくことが、長く生き残るトレーダーへの近道だと感じています。
この記事が、
「取り返しモードで自爆する前に、一度立ち止まるきっかけ」になればうれしいです。
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[PR]取り返しモードを止めやすくする「口座環境」を用意しておく

取り返しモードが厄介なのは、
たった数回の暴走で、数ヶ月分のコツコツ利益が一瞬で消えるところです。
この記事では「行動を止めるマニュアル」を用意してきましたが、
もうひとつ効いてくるのが、そもそも暴走しにくい口座環境を選んでおくことです。
画面が見づらかったり、ボタンがゴチャついた口座だと、
- ロットを打ち間違えて、一撃で許容以上のリスクを取ってしまう
- 焦って「成行連打」→ 取り返しモードにさらに火をつける
…みたいな、本来いらない事故トレードが増えがちです。
僕は今、DMM FXをメイン口座のひとつとして使っていますが、
取り返しモード対策としても、次の点が助かると感じています。
- 画面レイアウトがシンプルで、ポジションと損益がひと目で分かる
→ 「いまどれだけリスクを取っているか」がすぐ見えるので、暴走にブレーキをかけやすい。 - スプレッドが比較的タイトで、コツコツ型と相性が良い
→ 同じ勝率でも、取引コストの差が「月間の総合収支」にじわじわ効いてくる環境を作りやすい。 - スマホアプリが扱いやすく、「今日は見るだけ」の日にもしやすい
→ メンタルが荒れている日は、エントリーせずに「観察だけ」で終える選択を取りやすい。 - 取引量に応じたポイント・キャッシュバックキャンペーンが多い
→ コツコツ取引するほど、実質的な取引コストを下げやすいのもメリットです。
どの口座を使うかは、もちろん最終的にはあなた自身の判断です。
ただ、「取り返しトレードで自爆しないための環境づくり」という意味では、有力な候補になると思います。
気になる方は、下のバナーから口座の詳細・最新キャンペーン情報(キャッシュバックなど)をチェックしてみてください。
最後に:リスクに関する大事なお知らせ
※FXは元本保証のない金融商品です。
レバレッジの設定やロット管理を誤ると、短期間で大きな損失が発生する可能性があります。
必ず余剰資金で取引し、ご自身の判断と責任でご利用ください。

